BMW E30 錆で断線した、FUELポンプ


題名の「錆で断線した、FUELポンプ」は、原因でありまして、症状はなかなか興味深いものでした。
e30前期の325eで、「80km/hしか速度が出ない。80km/hまでは、普通にストレスありません。」と言う修理ご依頼でありました。
嘘では無く、本当にほとんどe30前期を触った事がありませんので、???の頭の中でした。
とりあえず、症状の確認ですが、本当に80km/hしか速度が上がりません。。
燃料が足らないのか?と一番に疑いましたが、お客さんにお聞きした今までの修理内容で、ごくごく最近に燃料ポンプを交換したそうで、確かに新品が装着されておりました。
前期にお乗りの方は、もう気づかれていると思います。。
e30前期には、燃料ポンプが2個付いているのでした。
最近交換されたポンプは、タンクの外に付いているメインポンプ(後期にはこの場所に燃料フィルターがあります。)で、もう一つ後期と同じ場所の燃料タンクに、サブの燃料ポンプが付いているのでした。
リアシートを外し、インタンクのポンプの作動音を確認しましたが、音がしません。
配線は正常ですので、サブポンプを取り出してみれば、写真の様に錆で、断線しておりました。
まったく別車両の前期320iMTが、別件で、たまたま入庫しておりましたので、勉強のためリアシートを外しポンプを確認しましたら、「あれ?ポンプ音が聞こえない。。これも止まっている。。」
325eでは、80km/hしか速度が出ませんでしたが、この前期320iMTの方に、「速度とかエンジン回転で、何か変な所ありませんか?」とお聞きしましたら、「い〜え〜調子いいですよ〜バンバン回ってくれますよ。」ってお返事。。
325eはサブのタンクinポンプを交換しましたら、速度が出る様になり、治りました。
前期320iMTは、ポンプが止まっているのに普通に走行出来る(私も試乗しましたが、走りますし、回転もスムーズに上がりました。。)。。。
恐らくと言うか、燃料の圧が足らなくなり、325eは速度が出なくなったのですが、前期320iMTは何故走る?
経験豊かな当時のBMWマイスターの方に、この両車両の症状を聞いてみましたら、「サブのポンプが止まっていても普通に走ります。中には気づかれていない方もおられますよ。」との事でした。
325eと前期320iMTは燃圧が違いますので、片方は体感出来る症状が出ておりました。
さて、サブポンプの止まっている前期320iMTのポンプが動けばどう変わるか?とても興味深いのですが、今回は予算の関係で(全然違う修理でお金が掛かってしまいましたので、現状維持と言う事です。)、様子を見る事になりました。
「歩き始めよう 涙から明日へ」